令和二年七月一日(水)→ 七月七日(火)※最終日は午後三時閉場 岐阜高島屋 八階美術画廊 ※催しの会期・営業時間が変更になる場合がございます ご挨拶 室町末期に美濃で焼かれた白い焼き物、白天目。この青白色の美しい焼き物は、重要文化財として徳川美術館などに数点が伝世しているのみであり、製法はすでに失われています。 この白天目の魅力に取り憑かれ、これを現代に甦らせたいと、試行錯誤をしてきました。白天目がつくられていた時代は、侘び茶の開祖とも言うべき武野紹鷗により、唐物の茶道具に対して和物の茶道具が取り上げられ始めた時期であったと言われています。この時代は、美濃では大窯工人の手によって灰釉や鉄釉の器がつくられており、私の窯からほど近い小名田窯下窯からは鉄釉に混じって白天目碗が数点出土しています。それは、伝世している白天目につながるものでした。 この時代の焼き物は、近世桃山陶以前のものであり、桃山陶とは異なる特徴を持つことから、私は中世室町陶と言うべきものと思っています。今回の展示では、再現白天目をはじめとして、室町陶の味わい、特に粘上の特色によっておきる灰釉の変化や鉄釉の色調の面白さを見ていただきたく、ご案内申し上げます。 是非ともご高覧いただければ幸いです。 青山双溪(双男) ![]()
![]()
|